不正オンライン薬局と日本市場

LegitScript(レジットクスリプト)では日本におけるオンライン薬局の市場について の調査を開始しました。(私たちが既に調査済みの国はアメリカ、カナダ、オーストラリア、ロシア、またEU加盟国を含む数カ国に上ります。)不正な薬局を含むオンライン薬局が医薬品市場で世界第2位(2010年度は8兆8千9百億円、約96億ドル)の規模である日本をターゲットにすることは驚くことではないでしょう。

では、日本における不正オンライン薬局はどれほど大きな問題なのでしょうか。正当なオンライン薬局というのは存在するのでしょうか。そして日本をターゲットにしているオンライン薬局にとって、「正当」なオンライン薬局であるとはどういうことなのでしょうか。

今日のブログは最後の質問「日本のオンライン薬局が正当であるということはどういうことなのか」に焦点を置いてみたいと思います。少し前にツイッターでも触れましたが、2011年から日本をターゲットにしているオンライン薬局を弊社のデータベースに加え始め、次のステップとして日本語での検索スペースの監視をスタートすることになりました。これにより日本の消費者がインターネット上で医薬品を買おうとする際、安全性や健康を守るためにより良い判断をしていただくことに繋がればと願っています。ドメイン名登録業者やインターネット接続業者の方々とも連携し、各社の規約の違反事項なども確認しながら監視を進めていこうと思っています。

では、何を基準に日本のオンライン薬局が「正当」である(もしくは、逆に「不正」である)と言えるのでしょうか。

方箋薬(医療用医薬品)を購入? それなら処方箋が必要

日本の法律は正当な処方箋の交付を受けた人以外の人に対しての医薬品の販売を禁じています(薬事法第49条)。他国同様、処方箋を発行するには医師が自ら診断する必要があります(医師法第20条)。よって、インターネット上で相談を受けつけるオンライン薬局(つまり医師の診断なしでオンライン上の情報フォームに入力するのみのサイト)は、LegitScriptのデータベース上では不正インターネット薬局(rogue)として分類されます。

日本で医薬品を販売? それなら日本の都道府県で薬局設立の許可が必要

他国と同様、日本で医薬品を販売するには、それぞれの都道府県で許可を得なければいけません( 薬事法第4条、第24条)。よって、法で定める許可を持たない薬局等は不正と見なされます。

日本国外から処方せん医薬品を販売? ほとんどの場合で違法

日本の法の下では、一部の目薬やビタミン剤などの第三類医薬品以外はインターネットで販売できません。処方せん医薬品はオンラインでは販売できません(薬事法施行規則第十五条の四)。  医薬品の輸入に関しては、いくらかの例外があるものの、それはアメリカやカナダ同様、例えば海外から旅行などで東京に行く場合など、本来は個人が自己の使用のために持ち込むケースなどに対応するためのものです。処方せん薬は用法用量からみて一ヶ月分以内のみ特別に許可なしで輸入、持ち込みが出来るようになっています。 (詳しくは厚生労働省のサイトの「医薬品等の個人輸入について」をご覧下さい。)

法律上、オンラインで処方せん医薬品の販売はできないため、現在、多くのオンライン薬局は「個人輸入」をうたっています。弊社LegitScriptでは、「販売ではなく、個人輸入である」という言い訳に関わらず分類を行っています。「個人輸入」と言いさえすれば、日本国民の健康を守るために制定された数々の法律を無視する事は許されるのでしょうか。「個人輸入」であろうとなかろうと、処方せんなしで処方せん医薬品を販売しているなどの違反が見られる場合は、不正(Rogue)または無認可(Unapproved)とみなします。

不正オンライン薬局は、「日本とアメリカの法律を遵守」「FDA(米国食品医薬品局)承認」「医薬品の個人輸入は安全です」などと偽り、インターネットでの医薬品の購入は合法で安全であるとサイト訪問客をだまそうとしています。

そんな中、日本の公的機関はインターネットによる医薬品の輸入について警告を出しています。更に、 日本の関税法は医薬品の輸入の際には許可(薬艦証明:証明の取得には処方箋の提示が求められている)が必要と定めています。(関税法第70条1)よって、私たちLegitScriptは海外より日本へ医薬品を提供していることが主体のビジネスを不正(rogue)、もしくは無認可(unapproved)と分類しています。

オンライン薬局の世界の中で一番の犯罪組織は?

各国で活動している犯罪組織のRxCash.bizが数多くの日本の不正オンライン薬局(例えば、i-kusuri.jpのようなサイト)を運営している様です。少し規模の小さい犯罪組織ですと、eDrugNetという組織がedrugnet.jpといった個別のサイトを展開している様です。又、 idrugstore.com(アイドラッグストア)のようなサイトをドメイン登録情報を隠して 運営している Hampstead Corporation/Oz Internationalという組織は、アメリカに企業として存在してはいるものの、医薬品は他の認可されていない所在地から日本へ発送しています。

残念なことに、日本をターゲットとしている不正オンライン薬局はこの他にも数多く実在するのが現状です。LegitScriptは日本の皆様の健康や安全を危険にさらす不正サイトに関して、ドメイン登録業者やインターネット接続業者、又.JPレジストリなどと連絡を取って行きたいと思っています。