arrow-left-endarrow-right-end

ニュース&最新情報

コロナ禍で存在感を増す不正オンライン薬局

Telemedicine

コロナ禍においてオンラインで不正に医薬品を販売するウェブサイトは勢いを増しています。最近のインターネットにおけるコロナウイルス治療薬販売実態調査では国内未承認医薬品が新型コロナウイルスの治療薬として販売されていることがわかりました。レジットスクリプトでは違法な医薬品販売を行なっているウェブサイトを監視し、ドメイン名を管理しているレジストラやレジストリなどに違法なウェブサイトの閉鎖やサービスの停止を要請する活動を行なっています。これまでの閉鎖活動の結果、8万件近くの違法な医薬品販売を行うウェブサイトの閉鎖に貢献しました。

不正ウェブサイトの閉鎖活動

違法目的で使用されているドメイン名を停止させるには、ドメイン名を管理しているレジストラやレジストリに要請を出します。ドメイン名自体を使えなくさせることができるのでこれが最善の方法ですが、それ以外にも状況に応じてISPやプラットフォームを運営する企業にサービスの停止を要請することもあります。これらのウェブサイトやコンテンツをインターネット上に掲載させるサービスを行なっている企業は、ほとんどの場合違法行為に対する独自、また組織的な規約を設けています。

.comや.netなどよく目にするトップレベルドメインはICANNから認定を受けたレジストラでなければ登録をすることができません。ICANNのレジストラ認定規約には違法行為目的で使用されているドメイン名に対する条項があり、違法目的で使用されているドメイン名が通報された時には必要な措置をとることが義務付けられています。

ICANNに認定を受けているレジストラ以外のレジストリやインターネットサービスプロバイダについても、それぞれ自身で違法行為目的使用への規約を設けているところがほとんどです。

これらの規約をもとに違法なウェブサイトを通知をすることで、ウェブサイトやコンテンツを削除してもらうのが閉鎖要請の流れです。

不正ウェブサイト閉鎖活動における問題点

閉鎖要請を受けて、規約を遵守し、違法行為に使用されているドメイン名を停止させたり、サービスの提供を停止する企業が多くある中で、これらの規則が設けられているにも関わらずそれを守らず、閉鎖要請を無視したり、様々な理由をつけて対応するのを拒む企業や団体が残念ながら少なからず存在します。

その結果として現在でもインターネット上には明らかな違法行為を続けるウェブサイトがまだたくさんあります。一見信頼できそうに見えるウェブサイトで、個人輸入代行業者だと謳い、危険な未承認の医薬品や、医薬品成分が混入したことがわかっているサプリメントが広告され、売られています。未承認医薬品を広告、販売することは薬機法第68条で禁止されています。このような未承認医薬品を販売しているサイトは海外に拠点を置いていることがほとんどで、厚生労働省もこのような海外からの個人輸入のリスクに注意を呼びかけています。これらのウェブサイトから消費者を守るにはそもそもこれらの違法なウェブサイト自体をなくすことが最善策でしょう。しかし、違法サイトの閉鎖には、課題があります。私たちが違法ウェブサイトの閉鎖活動をしてきた経験から現状の問題点をいくつかお伝えします。

1、独自で定めた規約、またICANN認定規約を守らないレジストラ。規約を守らないことに対するお咎めは現在に至っても無いに等しいのが現状です。

2、隠蔽されている、また不完全なWhois情報。.jpなどのccLTDではWhois情報の開示が完全でないことがあります。またEUのGeneral Data Protection RegulationがWhois情報を隠すようレジストラに要請した事実もあります。Whois情報にはドメイン不正利用に対する通報先(メールアドレス)が含まれます。この情報がない状態では閉鎖活動を始めることすらできません。

3、ドメイン名にロックをかけない対応をするレジストラ。せっかくドメイン名を停止しても、ドメイン名にロックをかけない対応をとるレジストラがいるため、不正なウェブサイトを閉鎖しても同じドメイン名が違うレジストラで再登録されてまたオンラインに復帰してしまうことが多くあります。

4、しつこく戻ってくる不正サイト。ドメイン名を閉鎖、ロックできてもドメイン名を変えて何度でも戻ってくる違法サイトがたくさんあります。何度も閉鎖を経験しているウェブサイトはすでに閉鎖された時の要領を得ているので、ドメイン名が停止、ロックされても、数日のうちに違うドメイン名で復活する傾向にあります。何度もドメイン名が変わっているウェブサイトは疑ってかかった方がいいでしょう。

5、不正サイトの温床となるレジストラ。規約を遵守しているレジストラから違法サイトが消え、規約を守らないレジストラで再登録されることで一部のレジストラが違法サイトの温床となっています。閉鎖要請を受け入れないこれらのレジストラに不正なウェブサイトが登録されてしまえば、閉鎖できる可能性はとても低くなります。

以上の理由からもぐらたたきのように打てばまた出てくる違法サイトがいくつも存在します。新しい違法サイトも毎年出てきます。危険なウェブサイトを放置する企業に制裁が下ることはほとんどなく、ドメインを停止、そしてロックをかけるというベストプラクティスがレジストラに浸透していない現状を変えなければ、違法サイトのもぐらたたきは終わりを迎えることはないでしょう。

しかし、私たちはこのもぐらたたきは必要な活動だと信じています。現状が難しい状況だからといって何もしなければ違法サイトは蔓延するばかりです。レジットスクリプトではこのような状況下でも違法ウェブサイトの閉鎖活動をこれからも継続していきます。

不正ウェブサイトに対する対応方法

最後にこのような状況の中で、消費者が違法サイトかどうか判断するための方法を少しご紹介します。まずウェブサイトのwhois情報がきちんと開示されているか調べてみましょう。もしWhois情報が開示されていなければ、一度疑ってみるべきです。誠実に商売をしているお店ならばドメイン名の登録者の住所、連絡先などを隠す必要はありませんよね。サイト上の特商法の記載をあてにするのも得策ではありません。私たちが今まで見てきた違法サイトに掲載されている住所や連絡先はデタラメであったり、完全な住所の記載でないことがほとんどです。

またレジットスクリプトのウェブサイトでは医薬品の販売を行うウェブサイトが不正であるかどうかを無料で検索する機能をご提供しています。「Check Website Legitimacy」の下にある検索機能からドメイン名を検索することで、レジットスクリプトで把握しているウェブサイトであればそのウェブサイトが不正であるかどうか、簡単に確認することができますので、こちらもぜひ使ってみてください。