
レジットスクリプトは、未承認のたばこ製品を提供する加盟店や、未成年者への違法な販売を行う加盟店からお客様のポートフォリオを守るため、2つの新しい報告基準を導入しました。
たばこ:予防可能な死亡の主要因
米国食品医薬品局(FDA)によると、たばこの使用は米国において予防可能な疾病及び死亡の最大の要因となっています。量や種類にかかわらず、安全に使用できるたばこは存在せず、未成年者にとってはとりわけ深刻です。米国では、21歳未満によるたばこ製品の購入は禁止されています。しかしながら、米国薬物乱用・精神衛生管理庁(SAMHSA)のデータに基づきFDAが公表している統計によれば、毎日約1,500人の若者が初めて紙巻たばこを試し、そのうち約200人が日常的な喫煙者になるとされています。
電子たばこを取り巻く状況は、さらに深刻です。高校生の5.9%が、電子ニコチン送達システム(ENDS)製品を使用(ベイピング)しています。ENDS製品を従来の紙巻たばこよりも安全な代替品として宣伝する事業者も見られますが、FDAはたばこを含有する製品に安全なものは存在しないとしています。指摘されているリスクには、肺障害、発作及び神経症状、さらには過熱や発火といったデバイス本体の不具合などが含まれます。
たばこと安全性:規制の全体像
たばこ製品に伴う安全性への懸念から、米国政府は販売可能な製品、配送方法、そして加盟店による顧客の年齢確認の方法について厳格な規制を定めています。FDAは、厳しい品質・安全基準への適合を確保するため、すべての新規たばこ製品に対し、販売前に「市販前承認(pre-market authorization)」取得を義務付けています。ここでいう「新規たばこ製品」とは、2007年2月15日以降に初めて商業的に販売された製品、又は同日以降に大幅な変更が加えられた製品を指します。2007年2月15日以前にはENDS製品は市場で流通していなかったため、すべてのENDS製品を合法的に販売するためには、市販前承認を取得が必須です。

[ 画像:審査中に加盟店の商品カタログ内で確認された未承認のENDS製品 ]
FDAの承認基準に加え、2010年には連邦議会でPACT法(Prevent All Cigarette Trafficking Act/紙巻たばこ不正取引防止法)が成立しました(2021年改正)。同法は、たばこ製品の非対面販売(カード非提示取引)における包装、配送、および記録保持について厳しい規制を課しています。また、米国内における21歳未満への販売を禁止するとともに、所定の年齢確認手続の実施を義務付けています。なお、PACT法の執行は、米国アルコール・たばこ・火器及び爆発物取締局(ATF)が厳格に行っています。
報告基準の変更点
Visaインテグリティ・リスク・プログラム(VIRP)の一環として、Visaは、米国内でたばこ製品を配送する加盟店を抱える決済処理業者に対し、PACT法を含む連邦法及び州法のすべてを遵守するよう義務付けています。また決済処理業者は、これらの製品の販売先が21歳以上の個人に限定されていることを確認するため、年齢確認を実施しなければなりません。こうしたルールを遵守しなかった場合、アクワイアラー(加盟店契約会社)には多額の罰金が科される可能性があります。レジットスクリプトでは、以下の重要なアップデートにより、貴社のビジネスを保護します。
市販前承認
市販前承認を取得していないENDS製品は、従来から規制上のリスクが高い商材とされてきました。しかし、直近のカードブランドの姿勢を踏まえると、これらの製品は現在、カードブランドルール違反に該当するリスクがより高まっていると考えられます。
米国では数多くのENDS製品が販売されていますが、市販前承認を取得した製品を提供している製造業者は、現時点で以下の5社のみです。
- Glas Inc.
- JUUL Labs Inc.
- Logic Technology Development LLC
- NJOY LLC
- R.J. Reynolds Vapor Company
これら5社を合わせても、米国市場での販売が承認されている製品は合計45品目にとどまります。米国で販売されているその他すべてのENDS製品は、違法に販売されているということになります。
年齢確認
2019年12月、米国の連邦法において、たばこ製品販売の最低年齢が18歳から21歳へと引き上げられました。これに伴い、21歳未満へのたばこ製品の販売は一律で違法となっています。非対面販売において、年齢確認は未成年による購入を防ぐ最初の防御策であり、かつVisaによって厳格に義務付けられている手続きでもあります。
こうした政府による厳格な規制と、年齢確認に関するVisaの要件を踏まえ、レジットスクリプトでは、たばこ製品を販売するウェブサイトに年齢確認が実装されていない場合、当該加盟店をよりリスクが高い案件として報告します。これにより決済処理業者の皆様は、財務的・レピュテーション上のリスクが顕在化する前に、関連法令を遵守していない可能性のある加盟店を特定することが可能になります。

[画像:ENDS製品を扱う加盟店のウェブサイトに掲載された年齢確認の表示]
MCC(加盟店業種コード)と Terms and Conditions
Visaは、すべてのENDS加盟店に対してMCC(加盟店業種コード)5993の設定を義務付けています。レジットスクリプトでは、このMCC 5993を設定していない加盟店を、すべての国・地域において、BRAMおよびVIRPのルールに抵触するリスクがあるものとして報告しています。MCCは、高いリスクプロファイルや厳しい規制要件を伴う事業者が現地の法令を遵守できるよう管理するうえで、カードブランドにとって重要な役割を担っています。また、こうした加盟店は、リスク軽減のための要件により、より高い決済処理手数料の対象となる場合があります。不適切なMCCを設定している加盟店は、ハイリスク商材の販売に必要な手数料の負担を回避している可能性があります。
レジットスクリプトは、合法的・非合法を問わず、すべてのたばこ製品がリスクを伴うものと認識しています。たばこの販売は決済処理業者にとって本質的なリスクを内包するため、レジットスクリプトはお客様のポートフォリオを継続的に監視し、リスクのある加盟店を迅速に特定し、その対応をサポートします。
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